◇◇ 第5章 ふたりだけの秘密 - 1 ◇◇

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ーー翌日…… 大した荷物はなかったけれど、それなりに任されていた資料ファイルなど机周りの片付けが終わろうとした頃、前から声が飛んできた。 「私の前のデスクは、出世するように出来てるんだわ。璃子といい、美紅まで持ってかれちゃうなんて……」 「いえいえ。由香里先輩のご指導がよろしいのかと」 由香里は、酔ったあの晩の事はあまり覚えていないようだった。 そして私も、あえて何も知らない素振りを続けていた。 今のところ、坂本さんともしっかり納得出来るまで話し合えたようには見えない。
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