◇◇ 第4章 海外事業部 - 2 ◇◇

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女性的に、『エステに行く』なんて男性にはあまり言いたくない。 そんな、わずかに残る乙女心を汲み取ってほしい。 説明しながら、『空気を読んで』と祈ってみる。 白石部長は、ふっと、柔らかな微笑みを浮かべた。 分かってくれたよね…… 緩む空気に、私も自然と少し恥ずかしさを帯びた微笑みを返す。 「それって、早川も?」 やはり、言うべきではなかった。 明らかに目が『必要なの?』って言って笑ってる。 間違いない。この人は、隠れキャラのいじめっ子タイプだ! 「いけませんか?」 「大変よろしいかと」 んーーーっ! バチッと火花が散った気がする。
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