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「よかったよ。ほんのお礼とお詫びの気持ちだけど、気に入ってもらえたなら」
「お詫び?」
覚えのない『お詫び』が引っかかり、おもわず視線をグラスから横に移す。
「今夜、酔えなかったお詫び……」
そう言うと、少し目を伏せた白石部長は、私との間のテーブルに自分のスマホを置いた。
ゴックン!
スムージーカクテルが、喉だけではなく、身体も冷やしながらゆっくりと流れ込む。
「気を遣わせて悪かったね」
その言葉ひとつで、白石部長が、今夜、私がとった行動の意味をすべて理解していた事がわかった。
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