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「そう。少し、厄介なことになってる」
白石部長から漂う空気から、具体的な詮索は止した方がよさそうだった。
「今こそ支えてあげたら、白石部長にもチャンスあるんじゃ……」
「無いよ」
言い終わる前に即答する姿に、すでに自分の想いに区切りをつけている強さを感じた。
「あのふたりは、どんなに離れていても、何が起こっても、例え暗闇の中でさえ、きちんと同じ方を向いて歩いてる。だから、大丈夫だよ」
今、離れ離れに暮らす璃子ちゃんと松本さんふたりに起こっている様々な問題を、言える範囲で要約してくれているようだった。
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