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「……その痛みは……どうやって治せばいいの?」
許された心が、今まで誰にも聞けなかった想いを問いかける。
「ん?」
「治すことなんて出来るの?」
「……そうだな……」
白石部長は、グラスの氷を軽く揺すり、カランと小気味よい音をたてた。
「……時間、かな」
「時間?」
「そう、時間……。時の流れが心を癒してくれるはずだよ」
「時間……時が経てば、忘れられるの?」
「忘れるんじゃないよ。一緒に育てるんだ」
「……育てる?」
「そう。自分の成長の糧としてね」
「糧?痛みを糧に?」
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