603人が本棚に入れています
本棚に追加
「あぁ……別に恋愛に限っての事ではないけどね。
辛い出来事ほど、その時の大切な想いも比例して大きかったはずなんだ。
忘れるなんて、自分自身に失礼だろ」
そう告げる白石部長は、すでに時が流れ、力強く前に進み始めているように感じる。
いつの間にか、すっかり私の方が励まされてるようだ。
私は、どうなんだろう?
自分の糧になんて、私に出来るのだろうか?
いつか、時が私の心も昇華させてくれるのだろうか?
「早川」
「えっ?」
多くの想いを巡らせている最中に呼ばれた名前が、私を現実に引き戻した。
最初のコメントを投稿しよう!