◇◇ 第6章 お互いの傷 - 2 ◇◇

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「いいか、電話は左手で取って、右手でメモを取る。 特にお得意先からの電話は、聞き間違いのないように復唱しながら確認すること。 わかるか?美紅」 「はい」 気持ち的に就職浪人真っただ中の私にとって、彼は本当に眩しくて、輝いて見える存在だった。 素敵だなっていう憧れの感情は、自然と膨らんでいった。 だから……彼からの告白は、うれしくてたまらなかった。 ーーあの時までは……
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