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薄暗い店内は、大人なムードに包まれ、静かな時間を過ごすカップルや洒落た感じのおひとりさまもいる。
品の良いウエイターに案内された席は、窓際のソファー席。
贅沢に大きい一人掛けのソファーが2つ。程よい間隔で、景色を堪能できるように外を向いて並んでいる。
「いかがいたしましょうか」
「そうだね。僕はいつもので、彼女には、なにかおすすめをお願いするよ」
空気を乱さぬように話しかけるボーイに、白石部長が慣れた空気で注文する。
場の雰囲気に飲まれ気味の私は、そのやり取りをただ静かに聞いていた。
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