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相変わらず分かりづらい気遣いをみせるお隣さんに、すかさずグラスを差し出した。
「チョコの前に、果物をどうぞ」
「いいの?」
「さすがに、ひとりでこんなには無理ですから」
「では、遠慮なく」
私はいちごを、白石部長は皮付きのオレンジを取り、みずみずしさを味わった。
ストローでオレンジの海をチューッと吸えば、少しシャリシャリしたカクテルが流れ込む。
「うーん。冷たくて美味しい」
「それはよかった」
「素敵な『お礼』をありがとうございます」
美味しいカクテルと、素敵な雰囲気が、私の心を素直にさせる。
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