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カタカタとキーボードを叩き、資料作り真っ最中のお昼どき。
あと10分集中出来れば、キリがつきそうなのに、さっきから目の前のお向かいさんの熱い演説が邪魔をする。
お題は……きっと、『仕事への夢と理想の男性像』と、言ったところだろうか?
「美紅ちゃん、聞いてる?」
「……ええ」
適当に返事を返しながらも、ミスの無いよう注意して数字を打ち込み続ける。
「いよいよ、この俺が、海外デビューなんだよ。緊張で、倒れそうだよ」
「倒れるのは……マズい、ですね……」
「倒れないよ。あくまでも例えだろ!美紅ちゃん聞いてる?」
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