◇◇ 第7章 理想の上司 - 1 ◇◇

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「はいはい……」 グイッと覗き込んでくる勢いを感じ、仕方なく手を止めた。 明日、ついに上海企業との商談に向かうことになった足立さんは、興奮と緊張の為か?いつにも増して饒舌になっている。 「がんばってくださいね」 にっこりと笑顔を見せ、会話を終わらせようと試みるが、 「うん、がんばってくるよ!やっぱり男はさぁー……」 終わるどころか、さらに続く。 黙りたまえ!足立くん! 心の中で叫んでみても、彼にはそれを察知するセンサーがない。私は、仕方なく全部聞いてあげる覚悟を決めた。
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