◇◇ 第7章 理想の上司 - 1 ◇◇

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ガッチガチに緊張した足立さんに、帰社した坂本さんが声を掛けている。 「もちろん!大丈夫です」 「なんか、上海着く前に脱水症状でも起こしそうね」 冴子さんまでもが、見かねて声を掛ける。 「はい、足立さん!これどうぞ」 私は、契約書類の入った封筒を手渡した。 「明日、出発が早いので、今日はお先に失礼します!」 デスクをいつも以上に綺麗に片づけた足立さんは、これまたいつも以上に気合の入ったお辞儀をしている。 「お気を付けていってらっしゃいませ」 私は、普段、営業のみなさんを送り出す言葉を掛けて見送った。
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