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「今日は、ごちそうさまでした」
ホテルの外に出れば、秋へと少しだけ近づいた、生暖かい風が私たちを迎える。
さっきまで見下ろしていた煌めく景色に、自分が溶け込む。
「少しはスッキリしたかな?」
並んで歩みを進めながら、白石部長が穏やかに尋ねた。
「おかげさまで……ありがとうございます」
なんだか、背中の重い荷物を降ろしたような気分の私は、ずいぶんと晴れやかな顔をしているはず。
「白石部長こそ、スッキリしました?って……すでにご自身で解決されてましたね」
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