◇◇ 第6章 お互いの傷 - 3 ◇◇

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「仕事外では、役職付きで名前呼ばれるのあまり好きじゃないんだ。それに仲間内には皆、名前で呼んでもらってる」 「……なるほど。海外事業部らしいですね。でも派遣の身で、上司を名前で呼ぶなんて……」 言いかけたところで、白石部長が『はぁ?』って呆れた顔して私を見る。 「意外だな……俺はてっきり、飲んだ時の早川のポリシーは『無礼講』って思ってたんだけど?」 ーーシマッタ…… わざとらしい、揚げ足取りな言い方が意図する事は…… 間違いなく、初めての飲み会で、肩まで叩いてやらかしていたこと。
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