551人が本棚に入れています
本棚に追加
相変わらずの鋭さに、さすがにこちらも用心してしまう。
ーーどうやら、今度は、大丈夫そう。
「ふうーーーっ」
ひとり残った商談室で、心を落ち着けようと、すべてを吐き出すように深呼吸した。
優輝さんの心配色を宿した眼差しが、胸に突き刺さったまま残ってる。
ーー勘付かれただろうか?
優輝さんの態度からは、窺い知ることが出来ない。
本当の事を言ってしまえば、楽になれるのは分かっている。
でも、このタイミングでは優輝さんには言いたくなかった。
やっぱり……
自分自身でけじめをつけないといけない事だから……
最初のコメントを投稿しよう!