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お店は、居酒屋とはいっても、品の良い落ち着いた雰囲気だった。
通されたのは２階のお座敷で、１階の喧騒から離れ、静かな個室が連なっている。
そのうちの中ごろの部屋に通されると、堀タイプの４人で座れるテーブルがあった。
優輝さんと田所さんが向かい合って座る中、私は優輝さんの隣に座った。
「では、ビール２本。グラス３つで」
すぐに届いたビールが、何気に私の前に置かれ、静かに襖が閉められた。
ーーここは、まず私が田所さんへお酌をするべき……だよね？
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