528人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
私の心に緊張が走る。
その時、ビール瓶を持とうとした手を、優輝さんが制した。
「今夜は、そんな気を遣わないで。僕らがするよ」
私の心を知ってか知らずか、柔らかな微笑みが私を安心させる。
サッと、瓶を取った優輝さんは、まず恐縮する田所さんに勧め、次に私のグラスにも注いでくれた。
そして、最後に田所さんが優輝さんのグラスに注いだ。
「白石さん、今後ともよろしくお願いいたします」
「こちらこそ」
予測不能な飲み会が、いよいよ始まってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!