◇◇ 第11章 同行デート - 1 ◇◇

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ーーさすが、モテる男は、こんな事には動じない。 「そう言う早川は?」 「はっ?私が何か?」 「すれ違う男性社員に、やけに挨拶されてただろ」 「営業系の方なら、それぐらいは普通なのでは……」 「違うね。キミの視線を自分だけに向けるために、わざわざ声かけてたんだよ。その度に、誰かさんは、綺麗な笑顔をお返ししてたけどね」 「そんなの、部長のお供として、粗相の無いようにしただけの事です」 「名刺までもらって?それ、プライベート番号も書いてるだろ」 「あ、よろしければどうぞ。私には、必要のないものですから」 「要らない」 ニコッと笑顔を向ければ、さらに綺麗な微笑みの反撃に合う。
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