◇◇ 第11章 同行デート - 1 ◇◇

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ーーガオッ! 心の中で、小さく叫ぶ。 正直、口にこそ出さないけど、今まで経験のない営業同行という仕事に、半端ない緊張を強いられていた。 あれ以上の時間を過ごしていたら、きっと今頃クタクタだったに違いない。 ーーまったく、わかってないんだから…… その時、一瞬ぶつかった眼差しが、フッと柔らかに色を変えたのがわかった。 「上出来だったよ」 ーーえっ……あれ? いつも通りの優輝さんとのテンポの良い会話のキャッチボールから、突如返された緩やかな球。 ーーやっぱりわかってた?
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