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ビルの谷間を抜け、都市高速に乗ると、いつのまにか紅葉を終えた木々の広がる景色のいい郊外へと車は進んでいた。
私は、窓からの景色に、すっかり心を許していた。
「車なんて久しぶりです」
「そう?この道を走るの、結構好きなんだ」
「へえ……」
ぽろりと零れる優輝さんのレア情報に、運転中の横顔を眺める。
「季節の移り変わりがわかるし、良い気分転換になるからね」
「わかります。気持ちいいですよね」
「そうなんだよ」
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