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「……なら、よかった」
なんだか淡々とした感じの優輝さんとは対照的に、私は感激にひとりで盛り上がっている。
青空と、多くの木々、そして鳥たちが迎えてくれているようだった。
車から降りた私は、腕を広げて、大きく深呼吸した。
なんだか、多くの思いで淀んでいた心が、新鮮な空気で、一気に綺麗に洗浄されるようだった。
「いらっしゃいませ、白石様」
お店に入ると、品の良い、温かな笑顔を湛えたウエイターが、奥の個室に案内してくれた。
ーーへぇ……予想以上にイイ感じの接客。
人気店にありがちなツンとしたイヤミなんて全くなくて、まるで昔からの友人を招き入れるような、それでいて、柔らかく洗練された感じが、心地よい気分にさせてくれる。
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