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「友人?優輝、『親友』の間違いだろ!?」
更科さんは、速攻ツッコミを入れながら、そのまま私に向かって話し始めた。
「早川さんって言うんだ。下の名前は?」
「……美紅です」
「美紅ちゃんかぁ。かわいい名前だね。
名前の通り、美しくじわじわ紅く染まってる」
そう言うと、更科さんは、左手の人差し指で、私の頬をスッと撫でた。
「やめろ更科!早川は、俺の部下だから!」
パッと一瞬、静まり返り、動きまでもが止まる。
「……部下?そうなの?」
『部下』という、その一言をいぶかしげにリピートしつつ、更科さんの輝く瞳は、まるで、私の心の動揺を読むかのように私にまっすぐ向けられたまま。
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