◇◇ 第11章 同行デート - 1 ◇◇

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「はい……部下です」 「本当に?」 「ええ……」 「そうだったのか……」 明らかにテンションの下がった更科さんは、ため息交じりで、さらに小さく呟いた。 「まだ、手を出してなかったか……優輝、すまん。先に触れてしまった」 ーーこの人、全然、人の言うこと聞いてない! っていうか、独自の解釈がかなり際立っている。 「更科……お前、もういいよ」 初めて見るペースを乱される優輝さんが、なんだかとっても新鮮でおかしくなってきた。 「クスッ」 「美紅ちゃんは、笑顔も綺麗だね。喜んでいただけてよかった」 笑う私に、更科さんが答える。
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