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自分では、心配掛けまいと取り繕えてたつもりだったけど、きっと、園さんには、全てお見通しだったのだろう。
そして、まだ、お互いの未熟な恋に、成長の機会を与えようとしたんだ。
そして、6年の時を経て再会した私たち……
「わかってたんだ……俺に勝ち目がない事は……」
「えっ?」
田所さんの両手が私の腕を軽く握って、ゆっくりと身体を離した。
「白石さんだろ?」
「!?」
ぶつかった眼差しは、すでに、私の気持ちを見透かしているかのようで……
「今、美紅の心に居るのは……そうだろ?」
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