◇◇ 第13章 はじまる前の終わり - 2 ◇◇

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驚きでフリーズしたまま声の出ない私を、さらに柔らかな微笑みが迎える。 「いえ、おはようございます」 「んっ。それに、今朝は、なんだか雰囲気違うね」 スッと、優輝さんの視線が全身に動き、私の顔に戻って来た。 「そ、そうですか?」 「うん。なんだか女らしいって感じかな」 ーーうぐっ…… 普段なら、『セクハラですよ!』と、言い返すところが、言葉が出ない。 「大丈夫か?」 「全然、へっちゃらです」 素知らぬ顔しているけれど、実は、お出かけ用に買っていたお気に入りのフレアスカートを穿いて来ていた。
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