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「わかってますよ、優輝くん」
やけに楽しそうな更科を置き去りに、俺は続けた。
「本人の資質なのか、派遣の経験がそうさせるのか、とにかく社員を立てるし、気遣いもさりげない。
これが、出来るようでなかなか出来る事じゃあない。
そして……誰に対しても付かず離れずの距離感で、あまり深入りはしない」
「へえ……」
「偶然同席した飲み会の席でお礼を言ったら、『どういたしまして』ってあっさりしたもんだったよ」
「それで、興味をそそられたんだ?」
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