◇◇ 第14章 優輝の想い - 1 ◇◇

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「まあ、隼人さんが、気を利かせてくれたから、それなりに損はしないけどな。 なんてったって、渡グループ社長は、器がデカいからね」 「ふっ……しっかり者だな」 「和也と璃子ちゃんの再会も兼ねてって話なら、そりゃ、ひと肌でもふた肌でも脱ぐさ」 少し濃い目のウイスキーは、軽く喉を焼いて流れ込んだ。 「ところで?」 「んっ?」 「そんな事が、話したかったのか?」 片肘をついた更科が、横目でチラリと俺を覗く。 「ああ、そうだよ」 視線を逸らしながら、グラスを回す。
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