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種類の違う恥ずかしさに包まれ、私は助手席に座った。
走り出した車は、傾いて来た太陽に向かってゆく。
優輝さんは、取りだしたサングラスをかけた。
背中をシートに押し付け、少し後ろから盗み見る。
長いまつ毛がレンズに向かってまっすぐに伸びているのが光の反射で見えた。
ーー素敵……
出来れば真正面から見てみたい。そんな衝動に駆られていた。
「どした?」
「えっ?」
「なにか言いたげだから……」
ただ、見惚れていただけです。なんて言えない。
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