◇◇ 第17章 ミッションの行方 - 2 ◇◇

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何が起こったのかは分からないが、璃子ちゃんはそのまま会場の入口の方に風のように去って行く。 「何が……あったんですか?」 私は小さな声で拓巳さんに尋ねた。 「んっ?ちょっと嘘ついちゃったのがバレてしまって」 「嘘?」 「ここへ来るとき、璃子に『専務は帰国出来なかった』って伝えていたんです」 「えっ!?」 「元々、璃子には専務が来るとも来ないとも言ってなかったんですよ。 せっかくだから、思いっきり驚かしてやろうかって、ついね」 「……そんな……」 小さくも私の素直な心の声が零れ落ちた。
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