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ハンドル上部に手を置き、顔を乗せて横を向くポーズ。
うっすら程度しか確認出来ない優輝さんの表情が妖しく映る。
「ちょっと降りてみようか?」
「……はい」
優輝さんの横顔だけでも充分大満足だけど、こんな機会も、もうないかもしれないから……
しっかり瞳に焼き付けておきたいと、心底思った。
「うわぁ……」
あらためて見るその夜景に、それ以上の言葉なんて出て来ない。
眼下に広がる市街地の無数のネオンと、それ以上に、空を見上げれば満天の星たちがこれでもかと私を迎えてくれた。
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