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ライトを最小限まで落とした部屋からは、ライトアップされた庭とメインツリーが浮き上がったように映えて見えた。
そこに、松本さんと璃子ちゃんが向かいあって立っている。
璃子ちゃんは、驚きいっぱいとでも言うかのようにその大きな瞳をさらに大きく開き、全身の感覚すべてで松本さんを見ている。
松本さんは微笑んではいるものの、どこかまだ表情が固い……
その松本さんが、何かひと言、呟いたように見えた。
ひと言、ふた言……
ゆっくりと言葉が交わされているのが見て取れる。
ーー璃子ちゃん……がんばって！
そして、穏やかに、お互いの心がほどけるかのように柔らかくなる表情。
ーー璃子ちゃん……素直に！
気づけば私は胸の前で両手を握り合わせていた。
ーー璃子ちゃん……勇気を出して！！
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