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するとそれよりも先に優輝さんが勢いよく一歩を踏み出し、次の瞬間、私は優輝さんの胸の中に閉じ込められていた。
『うわぁ……』と、心の中で声にならない歓声があがる。
すっぽりと覆われた身体が、リアルに温かい……
大好きな人の腕の中に……
今まさに、優輝さんの腕の中にいる!
きっと、これが心が震えるという感情なのだろう。
夢の続きでも見ているような感覚が、断続的に襲ってくる。
「好きだよ……美紅」
ーーえっ……
その時、我が耳を疑うような言葉が届いた。
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