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大きな右手が、髪の中に差し込まれ、頭を固定する。
腰に回された左腕が、私の身体を引き寄せ、さらにギュッと密着度を増す。
ふたりだけに聞こえる水音……
こんなキス……
……したことない……
私は、ゆっくりと瞳を閉じた。
はじめは力の入っていた私の身体が、ゆっくりとほぐされ、ただひたすら優輝さんとの口づけに集中する。
そして、満足したかのようにゆっくりと一度離れ、もう一度惜しむかのようにチュッとリップ音をたてた。
コツリとぶつかったおでこ。
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