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璃子ちゃんの言葉に、ゆっくりと瞳を閉じた松本さんが何かひとこと言った。
そして……あの日、非常階段から見たキスを彷彿とさせるような眩しいほどの笑顔が交わされた次の瞬間。
松本さんの右手が差し出され、同時に璃子ちゃんの左手が差し出された……
松本さんの手が、グッと璃子ちゃんの手を取ると、そのまま一瞬で璃子ちゃんは松本さんの腕の中に閉じ込められていた。
璃子ちゃんの腕から、パサリッと由香里がプレゼントしたブーケが芝生にこぼれ落ちた。
お互いの気持ちを確かめ合うかのように……
強く、強く……そして温かく……
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