◇◇ 第17章 ミッションの行方 - 3 ◇◇

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それはさっきまで私が握っていた、大きくて頼りがいのある手…… 気付いたときには勢いで握り返していただけに、冷静になった今は気恥ずかしい。 「うまくいって、本当によかったですね」 「ああ……」 そして、重なる瞳と瞳…… 私にも、もう少し勇気があれば…… 優輝さんと乾杯と言わんばかりにグラスを軽く合わせると、『キンッ』と小気味よい音が響く…… 考えてみれば……今日の私はずっと、璃子ちゃんに自分を重ね合わせて見ていたのかもしれない。 『がんばって』も…… 『素直に』も…… 『勇気を出して!!』も……
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