◇◇ 第17章 ミッションの行方 - 3 ◇◇

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「いや、なんてったって今日の主役の新婦だからな!今日のお前なら何やっても許される」 やたら説得力のある優輝さんの言葉に、全員が一致して頷く。 「えーーーっ、じゃあ、行きますよ」 由香里は、滲んでいた涙を拭くと『では!』とばかりに身構えた。 そしてガラッと勢いよく窓を開けると、一気に叫んだ。 「おめでとう!乾杯ーーっ!!」 中庭の甘い空気を一瞬で切り裂く、大きな音頭が響いた。 そして、まさか見られていたなんてつゆ知らず、驚きでいっぱいの庭のふたり。 まさにすべてのミッションが完了した瞬間だった。
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