◇◇ 第17章 ミッションの行方 - 3 ◇◇

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みんなの笑顔に招き入れられるように、ふたりは手を繋いだまま店の中に入ってきた。 璃子ちゃんは、まだどことなく恥ずかしげで、でも幸せそうで……見ているこっちが恥ずかしい。 「さあ、もう一度乾杯だ!」 更科さんはそう言うと、今度は、女性陣にヴィンテージ物のシャンパンを振る舞ってくれた。 濃厚な香りと滑らかでさっぱりとした舌触りが、自分の気持ちを素直にさせてくれそう。 「どお?」 「……おいしいです」 優輝さんに見つめられているからなのか、シャンパンのアルコールのせいなのか、頬が紅くなっているのがわかる。 今日という日は、いろんな意味で私にとって忘れられない一日になるだろう。
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