2926人が本棚に入れています
本棚に追加
/1300ページ
断固拒否の態度を示すが、サラはニコニコしながらスルーする。
「白銀の騎士役は当然、キースさんに……謎の男役はクレイさんにお願いできるかな?」
む、無視ですか? オレの意見は全無視ですか……。
「俺は構わんが、キースはどうする?」
「私も構いませんよ。乗りかかった船ですし、リデルの舞台姿も見てみたいですから」
ふ、二人とも何言っちゃってるの?
君達は馬鹿なの?
オレが呆然としていると、クレイが含み笑いをもらしているのに気づく。
ぐぬぬ、さては楽しんでるな、こいつ。
いつか必ず後悔させてやる!
けど、クレイはともかく、ヒューには無理な設定を押し付けて迷惑かけてるから、さすがに怒るわけにはいかない。
それに、純粋にオレの舞台を見たいだけなのがわかるので、特別に許してあげよう。
「ほら、リデル。二人ともこう言っているんだ。男なら覚悟を決めな」
サラが二人の言葉の尻馬に乗って、オレを追い詰めにかかる。
「…………わかった」
そうまで言われちゃ、後には引けない。
オレは不本意ながら、サラの申し出を受けることにした。
他の選択肢もなかったのもあるけど……。
最初のコメントを投稿しよう!