シトリカにて

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 断固拒否の態度を示すが、サラはニコニコしながらスルーする。    「白銀の騎士役は当然、キースさんに……謎の男役はクレイさんにお願いできるかな?」  む、無視ですか? オレの意見は全無視ですか……。 「俺は構わんが、キースはどうする?」 「私も構いませんよ。乗りかかった船ですし、リデルの舞台姿も見てみたいですから」  ふ、二人とも何言っちゃってるの?  君達は馬鹿なの?  オレが呆然としていると、クレイが含み笑いをもらしているのに気づく。    ぐぬぬ、さては楽しんでるな、こいつ。  いつか必ず後悔させてやる!  けど、クレイはともかく、ヒューには無理な設定を押し付けて迷惑かけてるから、さすがに怒るわけにはいかない。  それに、純粋にオレの舞台を見たいだけなのがわかるので、特別に許してあげよう。 「ほら、リデル。二人ともこう言っているんだ。男なら覚悟を決めな」  サラが二人の言葉の尻馬に乗って、オレを追い詰めにかかる。 「…………わかった」  そうまで言われちゃ、後には引けない。  オレは不本意ながら、サラの申し出を受けることにした。  他の選択肢もなかったのもあるけど……。
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