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「そうだ。しかも、現在も本質的には変わっていない……ところでリデル、今の参事会のメンバーを言ってみろ」
「え? え~と……『カール・トルペン宰相補』『ラーデガルト前尚書令』『ニールアン前聖神官』、前大将軍は亡くなっていて……『ライル公爵』『カイル公爵』と後は誰だっけ?」
「ライノニアの『グルラン将軍』『ネルレケス内政官』『ホーフェン大神官』、カイロニアの『アーキス将軍』『ブロラス内政官』『ザーレフ大神官』の計11人だ。尤も、両公爵は安全のため参事会には参加せず、内政官が代理を務めているけどな」
ふ~ん、アーキスのおっさんが来てるのか。知ってる顔があると、少しほっとするな。
「聞いている通り、今回は特別に皇女であるお前も参加することになっている。本来はメンバー以外の参加は認められないが、今回は第一帝位継承者としてお披露目の意味もあるのだろう」
まあ、顔見せ程度なら、我慢するしかないか。
「皇帝のいない現在、この参事会が実質上、帝国の方針や政策を決めていると言ってもいい。だから、ケルヴィンはこの会議をとても重要視しているし、何か思惑もあるらしい」
「具体的には、何するつもりなんだ?」
「おそらくは皇女の参事会への参加権限とケルヴィン自身の参加をねじ込むつもりなんだろう」
え~、今回は我慢するけど、毎回参加はちょっと勘弁して欲しい。
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