2926人が本棚に入れています
本棚に追加
/1300ページ
また、アレイラの護衛兼侍女のキュールが男爵令嬢だったように、貴族の娘が行儀舞習いも兼ねて皇帝家や大貴族の侍女になることも多く、現在オレの周りで衣装を合わせくれている娘たちも、みんな貴族の子女だと聞いている。
だから、教養も高くお淑やかで、オレよりずっとお姫様らしく見える。
彼女たちに、傍にいられては息が抜けないし、必ずボロを出してしまうだろう。
筆頭侍女のシンシアが平民出なのも、序列の関係で問題となる。
なので、侍女たちを遠ざけるいう選択以外、残されていなかったのも事実だ。
皇女の侍女に抜擢されながら、お傍に仕えることのできない現状に、きっと不満を感じているだろうに、それを感じさせず彼女たちは黙々と自分の仕事をこなしていた。
皇女の侍女に選ばれるだけあって、人間ができている。
オレも見習わなくちゃいけない。
最初のコメントを投稿しよう!