帝国参事会

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 見ると、猿のような顔付きの小柄で貧相な男が皮肉めいた表情で手を上げていた。 「ネルレケス内政官、いかがいたしました?」  ケルヴィンがにこやかに尋ねる。  作り笑いが微妙に怖い。 「私の記憶違いでなければ、この場にふさわしくない人物が紛れ込んでいるように思えるのだが」 「仰っている意味がわかりませんが? 「何を言っておるのかね、ケルヴィン君。君のことを言っているんだ。いったい何の権限があって、この会に参加しているのだ? あまっさえ議事まで進行するなど、正気の沙汰とは思えないのだがね」 「事前に通達をお出ししているはずですが?」 「内政官に昇格したなど、我々は認めていないぞ」 「失礼ながら、宰相補が奏上し、殿下がお認めくださっております。また、前尚書令ラーデガルト様、前聖神官ニールアン様にも了承をいただいております」  名前を出された両者が鷹揚に頷く。  すでに根回し済みってわけか。  さすが、腹黒ケルヴィン。
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