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残る六名は、それぞれライノニア、カイロニア両公国から派遣され参加している人員だ。
オレの左手側にライノニア陣営、右手側にカイロニア陣営が座っている。
ライノニア側は、ネルレケス内政官・グルラン将軍・ホーフェン大神官の三名で、カイロニア側は、リセオット内政官・アーキス将軍・ザーレフ大神官の三名だ。
クレイから聞いていた情報と若干の人員変更があったようだ。
とにかく、参事会にこれから毎回参加するとなると名前と顔を一致させておく必要がある。
簡単に覚えるために、受けた印象をお得意の動物分類で整理しておくか。
ライノニア陣営のネルレケス内政官は、さっきケルヴィンに難癖をつけた皮肉屋で小柄なおじさんだ。
オレの頭の中では、すでにお猿さんと認定済みになっている。
同じ内政官となったケルヴィンに対し、強い対抗心を持っているようで、後々面倒なことになりそうな気がしてならない。
グルラン将軍は声が大きく体格もがっしりしていて、例えるなら猛牛のようなおじさんだ。
威圧的で、力技で相手をねじ伏せるタイプに見える。
傭兵時代の噂では、苛烈で攻撃的な用兵を好むと聞いた。
ホーフェン大神官は面長で目立たない容姿をしていて、寡黙で真面目そうだ。
何となく忠実な中型犬の印象を受ける。
冴えない印象に反して、今の地位に就いていることを考えると、きっと優秀な人なのだろう。
結論的に、ライノニア陣営は、どうも全体的にオレに対し、好意的な感情を持っていないような印象を受けた。
いきなり現れた皇女を素直に認めがたいのは当然かもしれない。
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