帝国参事会

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 さて、ここで帝国軍について、簡単におさらいしようと思う。  って、偉そうに言ったけど、オレも良く知らなくてクレイに教えてもらったばかりなんだ。  帝国正規軍は元々、6軍に分かれていたらしい。  帝国第1軍から第4軍と近衛軍、それに帝国海軍だ。  第1軍は帝国南西部の都市ティシャを拠点に対ディストラル帝国を想定して編成された軍であり、第3軍は帝国南部の都市ソルヴェを拠点に対フォルムス帝国を想定して編成された軍だ。  一方、第2軍は帝国南東部の都市エルスウを拠点に対アルムス王国を想定して編成された軍で、第4軍は帝国北東部の都市ラクジュを拠点に対北方諸国を想定して編成された軍だ。  つまり、第1軍と第3軍は現在のカイロニア側に、第2軍と第4軍はライノニア側に拠点を置いていた訳だ。  デュラント4世が行方不明になり、内戦が勃発した時、両公爵は自らを皇帝を名乗り、支配地域にあった帝国軍を自分の指揮下に組み入れた。  したがって、ライノニア・カイロニア公国軍というのは、帝国正規軍を中心に公爵やそれに与する貴族の私軍、傭兵団によって成り立っているのが現状なのだ。  そして近衛軍。  近衛軍は、皇帝の住まう帝都防衛の要として編成された精鋭部隊だった。
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