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「いいでしょう、それではグルラン将軍、いかが思われますか?」
突然、名指しされて猛牛将軍は目を白黒させた。
「率直な意見でよいのか?」
「はい、もちろん」
「では言うが、ライノニア軍に近衛など不要だ」
「な、何を言い出すのかね、グルラン殿!」
猿顔の内政官は青くなって叫んだ。
「奴らなどプライドばかり高いくせに、実戦能力を伴わない馬鹿どもばかりだ。足手まといもいいところと言うのに、わがまま放題で、一緒にいるだけで反吐が出そうになる」
「グ、グルラン殿!」
「嘘を言っても始まらん。俺の本音として、そう思っている」
「グルラン将軍、真摯なご意見ありがとうございました」
吐き捨てるように言うグルランにケルヴィンはにこやかな笑みで応える。
「さて、次はアーキス将軍ですが……名将と名高い将軍としては、いかがお考えでしょうか?」
ケルヴィンに名を告げられ、アーキス将軍は渋い顔をした。
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