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「ずっと北森さんと一緒だったのね?」
「うん。潰れる前に連絡すべきだったよね。心配かけてすまない」
「そうよ。心配で眠れなかったんだから!」
私は怒りながらも、夫の言葉を全部信じていた。
気心の知れた男同士で、たまには朝まで飲みたい時もあるだろう。
「もう二度と心配かける事はしないから」
玄関からリビングへと続く廊下で、夫は私を抱きしめた。
夫の息は酒臭く、徹夜で疲れ切っていた私は、その臭いだけで悪酔いしそうだった。
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