第3章・夫の浮気

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無断外泊した夫が帰って来たのは、翌朝の7時過ぎ。 玄関のドアが開く音が聴こえ、私はリビングから夫に駆け寄った。 「ごめん! 飲み過ぎて潰れてた!」 私の顔を見るなり、夫は申し訳なさそうに謝った。 「携帯も繋がらないし、何かあったんじゃないかと凄く心配したわ。どこにいたの?」 「北森の家だよ。店で酔い潰れたあと、介抱してもらってた。本当にごめん!」 北森は夫の右腕とも言える部下。 夫が公認会計士の事務所を開いた3年前から勤めている男性で、私も何度か会ったことはある。
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