第5章・深まる不信感
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「えっ? 何だよ」 夫は気づいてなかったのだろう。 自分でも確認しようとするが、鏡じゃないと見えない位置だった。 「キスマークみたいな痕」 夫の顔に動揺の色が見えた。 「そんな筈ない!」と言いながら、慌てて洗面所に向かう。 私は夫の後ろから一緒に洗面所へ行った。 「ほら、ここよ」 洗面所の大きな鏡に映った赤い痣を見て、夫は呆然となった。
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