第6章・溢れる涙と優しいキス

11/27
前へ
/27ページ
次へ
美羽と二人なら、迷いもなく招き入れただろう。 でも今日は景太だけで、しかも私に好意を寄せてくれた男の子……。 そんなふうに迷うのは自意識過剰だろうか。 「先生、何かあったんですか?」 「えっ?」 不意に訊かれて戸惑う私。 「メチャメチャ悲しそうな顔して歩いてたから」 「そ、そんなことないわ。あ、入って。中で話しましょう」 私は動揺しながら否定し、慌てふためいた勢いで景太を家の中に入れた。
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

78人が本棚に入れています
本棚に追加