第6章・溢れる涙と優しいキス

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だが私の動きとは反対に、景太は私を抱きしめる。 それまで優しく肩を抱いていただけなのに、背中ごと抱きしめたのだ。 私は抵抗できなかった。 自分の意志で、抵抗しなかったのかもしれない。 景太の温もりが嫌じゃなかった。 「先生……」 景太は私を抱きしめたまま言う。 「俺は先生が好きです。もし先生に辛いことがあったら、俺が守ります」
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