第6章・溢れる涙と優しいキス

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「私への愛情が冷めちゃったのね……。たぶん夫は他に好きな人がいるのよ」 私は溜息をつき、コーヒーを啜る。 「由布香さんは、このままでいいんですか?」 「いいとは思ってないけど、どうすればいいのか分からない」 「浮気の証拠が欲しいですか?」 「そうね……。証拠がないと疑いが続くだけで解決しない。ずっと苦しいままなのよね」 「興信所に頼むのは?」 「うーん……。それは抵抗がある。本当に切羽詰ったら、そんなこと言ってられないのかもしれないけど」
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